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製造現場で四苦八苦しながらDXを推進 周りが着いてきません

DXって何なの?〜製造現場で迷走するリアルな日々〜

みなさん、DXしてますか?

私は「DX推進してます!」と声を大にして言いたいところですが、実際には、現場でめちゃくちゃもがいています。

現場でDXを進めようとすると、まず最初にぶち当たるのが、
そもそもDXって何なの?」という素朴な疑問。

しかも、現場が考えるDXと、本社が考えるDXには、けっこう大きなギャップがあると日々感じています。


本社が考えるDXは「ERPで一元管理」

本社の考えるDXとは、端的に言えば――

「SAPのようなERPシステムで全てを一元管理し、業務を見える化・データ化しよう」

というような方向性です。

間違ってはいませんし、大事なことではあります。
でも、正直言って、製造現場の実情とはかなり温度差があります。

ERPの話をされても、現場は「それより日報どうすんの?」という状態なんです。


現場のDXって、紙をやめただけ?

一方、現場が「DXやってます!」と言えることって…

  • 帳票を紙からExcelにしました
  • チェックリストをスマホ入力にしました
  • 日報をPDF保存するようになりました

といった、いわゆる「ペーパーレス化」が中心だったりします。

「これって本当にDXなの…?」と、自分でも疑問に思うことがあります。

でも、それでいいんです。
いや、少なくとも第一歩ではあるんです。

現場は、まだまだ「迷走中」なのが現実。
デジタル化といっても、何から始めたらいいのか分からない。
何をゴールにしたらいいのか、見えていないことが多いんです。


製造業の保全現場はシステムのプロじゃない

私たち製造の現場、特に保全業務をしている人間は、システムの専門家ではありません

PLCのラダーは組めても、
「Pythonでラズパイ組んで検査システム作って」なんて言われたら――

💨 蜘蛛の子を散らすようにみんな逃げます(笑)

何度かトライしてみた形跡はある。
でも、担当が変わったら誰も触れず、仕組みは残らず――
「一体あれはなんだったのか」案件が、山ほどあります。


「RPAで省力化」→でも紙に戻る現実

現場でも、自動化や効率化を目指してRPAを導入したことがあります。
でも、こんなことが起こります。

  • RPA入力が「面倒」と言われ、結局手書きに逆戻り
  • 自動集計したのに、Excel手入力に上書き
  • 結果、データが溜まらず使い物にならない

なんでまだ紙で管理してるの?」と、何度思ったことか。


DXで一番大事なのは、「仕組み」じゃなく「人」

結局、DXって人の問題なんですよね。

どんなに優れた仕組みを入れても、
それを**「使ってみよう」「習得しよう」とする人がいなければ回らない**。

私たちは別に「コードを書け」とか、「エラーを直せ」と求めてるわけじゃない。

ただ――

せっかく作ったRPAを、ちゃんと使ってほしい
それだけで、データが溜まり、現場改善に繋がるんです。

でも、「面倒くさい」「前のほうが慣れてる」
――で、誰も使わずに終わる。

作った人間からすれば、作り損です。


まとめ|現場DXの第一歩は「人づくり」

DXは、「仕組み」の話のようでいて、
実は「人の話」なんだと思います。

どんなに高機能なツールでも、
現場で「分からない」「やりたくない」と思われた時点で終わり。

だからこそ、

“使える人材”を現場で育てることが、DXの本質であり最短ルート

だと、私は感じています。

…でも、その「使える人材」がいないから困ってるんですけどね!!(泣)


あなたの現場では、DXうまく進んでいますか?

現場から始めるDXには、正解も完成形もありません。
もがきながらでも前に進もうとしている、あなたの現場と、
いつかつながれたら嬉しいです。


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